家の中どこのお掃除にも使える万能洗浄剤スライムパンチ。
みなさんもテレビCMなどで目にしたことがあるはずですね。
人気商品ではあるものの、ご意見の中で「トイレ掃除には向いていないのでは?」「トイレの汚れは落ちない?」「使用するにあたって危険性はないの?」というのをいくつか目にします。
今回 スライムパンチがトイレ掃除に適しているのか、汚れが落ちないというウワサは本当なのか、家庭で使う際に危険性は無いのかなどを検証していきます。
スライムパンチの成分は?
公式サイト ダイレクトテレショップによると、スライムパンチの成分は
- 次亜塩素酸塩
- 界面活性剤(アルキルアミンオキシド)
- 水酸化カリウム
から製造となっています。
スライムパンチはその高い洗浄力で広く愛用されていますが、その秘密は成分にあります。次亜塩素酸塩、アルキルアミンオキシド(界面活性剤)、そして水酸化カリウムです。
次亜塩素酸塩は強力な酸化剤として知られており、菌類やウィルスを除去する効果があります。これにより、表面を清潔に保つだけでなく、家庭での衛生状態も向上します。
次に、アルキルアミンオキシドは表面活性剤の一種で、汚れを表面からはがす力を持っています。これにより、汚れが水と混ざりやすくなり、洗浄が容易になります。
そして最後に、水酸化カリウムはアルカリ性を持ち、固形の汚れや油分を溶かす役割を果たします。アルカリ性の力で固くこびりついた汚れも簡単に取り除くことが可能です。
スライムパンチのこれらの成分が合わさることで、広範で強力な洗浄力が生まれます。
次亜塩素酸塩(カビを落とす性質)と水酸化カリウム(油を落とす性質)が配合されている事からスライムパンチは人体のたんぱく質やキッチン油の汚れ、水回りの黒ずみやカビに強いアルカリ性の洗剤となります。
スライムパンチでトイレの汚れは落ちない?
スライムパンチを調べているとトイレ掃除に使われた情報が少ないようです。
トイレ汚れをスライムパンチで落とす事は可能なのでしょうか?
万能洗浄剤と言われるスライムパンチですが、トイレ掃除の中で唯一勝てない汚れがあります。
それは尿石による汚れです。
トイレで落ちにくい汚れの尿石はアルカリ性のため酸性の洗剤を使用しないと落ちません。
同じアルカリ性のスライムパンチはその点で効果が出にくいのです。
またスライムパンチのアルカリ性は、油や固形の汚れを溶かすのに非常に効果的です。しかし、トイレの尿石掃除にはその特性が逆効果となることがあります。
尿石とは、尿中に含まれるミネラル(特にカルシウムとマグネシウム)がトイレの表面に固まったものです。
これらのミネラルはアルカリ性の物質には反応せず、むしろ酸性の物質によって溶解します。つまり、尿石の掃除にアルカリ性のスライムパンチを使用しても、汚れを溶かす効果は期待できません。
さらに、強いアルカリ性は一部のトイレ素材に対して腐食を引き起こし、損傷を与える可能性があります。このため、スライムパンチのような強いアルカリ性洗剤の使用は避けるほうがよさそうです。
尿石掃除には、尿石を溶解する酸性の洗剤や、尿石を物理的にこすり落とすための専用の掃除用具を使用することが推奨されます。また、定期的な掃除と良好な換気が尿石の形成を防ぐ最良の方法です。
現在発売されているトイレ用洗剤は酸性のものが多くみられ、その他クエン酸や重曹を使って尿石汚れを落とす方法もあります。
スライムパンチ販売の公式サイトではトイレの掃除は掲載されていませんでしたが、もしかしたらトイレの仕様や汚れの場所によっては、有効なこともあるかもしれません。
洗剤も汚れによって洗剤を使い分けると毎日の掃除が楽になりますね。
スライムパンチが有効に使える場所は?
スライムパンチは、タンパク質汚れや油汚れ、黒ずみやカビに強いアルカリ性の洗剤ということが分かりました。
そこで、スライムパンチはどんな場所で効果が発揮するのかをまとめてみました。
お風呂 | 天井、壁、シャワーヘッド、ゴムパッキン、床、浴槽小物 |
キッチン | 換気扇、シンク、ふきん、食器、ゴミ受け、排水口 |
その他 | 洗面所、洗濯槽、フローリング、サッシ |
スライムパンチは主に黒カビや黒ずみ、油汚れやヌメリに強いので年末の掃除にも大活躍。蓄積された黒カビ対策に効果てきめんです。
一見難しそうな洗濯槽掃除もスライムパンチで簡単にクリアできます。
黒ずみで汚れてしまっていた床の色が変わるほどキレイになります。
キッチン用品や食器の落ちない黄ばみがつけ置きだけで消えます。
台所の水回りやキッチン用品のカビや汚れも、スライムパンチが1つあれば、ここまできれいになるのですね。
万能なイメージのスライムパンチですが、使えない場所もあります。
スライムパンチが使えない場所
スライムパンチが使えない場所をまとめてみました。
食品、ステンレス以外の金属、アルカリに弱い樹脂、浴槽、風呂釜、色柄物の繊維製品クロス壁、人工大理石、木製品、漆器、クリスタル製品、獣毛の刷毛や筆 など |
スライムパンチはジェル状の洗浄剤を気になる部分に塗り、それを洗い流す事で汚れを落とします。
そのため水で洗えない物、洗えない場所には使用できませんのでご注意ください。
誤って使用してしまった場合は破損などにつながる可能性がありますので、商品に書かれている説明を確認してから使用しましょう。
そしてスライムパンチはその強力なアルカリ性で広く知られています。
多くの汚れに対して驚くべき効果を発揮しますが、その特性上、使用できない場所もあります。
特に注意が必要なのはアルミニウムや他の金属製の物品です。
スライムパンチの強いアルカリ性は、これらの材質に対して腐食を引き起こし、損傷を与える可能性があります。
また、特殊な素材を使用した商品やデリケートな布製品も同様です。
絹やレース、高級レザーなどの敏感な素材は、アルカリ性の洗剤により色落ちや形状の変形を引き起こす可能性があります。
スライムパンチの危険性はある?
スライムパンチは、しつこい黒カビを解消することができる強力洗浄剤ですが、使用する際の注意点もあります。
最後にスライムパンチを使用する上での危険性を見ながら注意点をご紹介します。
スライムパンチは、皮膚に対して直接使用することは避けてください。
強いアルカリ性は皮膚のpHバランスを乱し、刺激や乾燥を引き起こす可能性があります。
ゴム手袋をつける
スライムパンチを使用する時はゴム手袋をつけましょう。
実際は刷毛で塗る作業のため直接手で触れる事はありませんが皮膚についてしまうと肌に悪影響を与えてしまいますので要注意です。
天井など掃除される際はゴーグルなどで目も守りましょう。
他の洗剤と同時に使用しない
アルカリ性であるスライムパンチと酸性の洗剤が混ざると有毒な塩素ガスが発生し、中毒症状を引き起こす可能性があります。
トイレ掃除を行う際、汚れによって洗剤を変えるのがおすすめとお伝えしましたが、その場合は時間をおいて使用するなど、決して数種類の洗剤が混ざらないように掃除をしましょう。
十分に換気をする
スライムパンチを使う時、お風呂のような狭い場所では窓を開けたり、換気扇を回すなどして必ず換気をしましょう。
気を付けていてもキッチン、お風呂場にはいろいろな酸性溶剤が置かれています。
弱酸性の入浴剤も存在する為、残り湯を使用しての掃除も避けるようにしましょう。
万が一洗剤が混ざってしまっても、換気により最悪のケースは免れます。
マスクをつけるのも安全性につながりますね。
規定の使用量を守って使いましょう
スライムパンチに限らずですが、トイレやお風呂掃除をする際大量の洗剤を使う事に
よって浄化槽に悪影響を及ぼし、汚れの原因へとつながってしまいます。
こぼれてしまったりした場合は手につかないよう手袋をして、洗剤を拭きとりなるべく浄化槽に流れ出ないようにしましょう。
スライムパンチはトイレ掃除の効果と落ちない汚れや危険性のまとめ
今回は万能洗浄剤と言われるスライムパンチについて調べてみました。
ひとえに万能と言っても得意、不得意がある事が分かりましたね。
ポイント・スライムパンチはアルカリ性の洗剤である為、同じくアルカリ性の尿石汚れは落としづらい。・落ちにくい尿石の汚れには酸性のトイレ用洗剤が効果的。・危険性回避のため洗剤は規定量を守り、他の洗剤と混ぜないで使用する。 |
お掃除は誰にとっても面倒な作業ですが、正しい洗剤の使い方をすれば手間もかからず
簡単に済みます。
多くの種類がありますので改めてご自宅にある洗剤の役割をご確認してみては
いかがでしょうか。