可愛らしい見た目から、アニメのキャラクターや絵本に登場する事も多くあるアライグマ。
食べ物を洗う仕草をするイメージから、手洗いの目印に挿絵で目にする事も増えたように感じます。
タヌキと間違えられる事が多いですが、アライグマはそもそも何科の動物なのでしょうか。
動物園では飼育されていますが、家庭で飼う事もできるのでしょうか。
アライグマは何科の動物で生息地はどこなのか、もしバッタリ見つけたらどうしたら良いのか、調べてみました。
アライグマは何科の動物?
アライグマは、アライグマ科に分類される哺乳類です。
アライグマ科を遡ると、祖先はネコやイヌ、クマと同じです。
同じアライグマ科の仲間には、長い鼻が特徴のハナグマや、明るい茶色の体毛が特徴のキンカジュー等がおり、どちらも日本の動物園で会う事ができます。
アライグマ科は共通して、木登りが得意な特徴があります。
ちなみにアライグマは、その名前から、クマの仲間なのかと思う方もいるかもしれませんが、クマはクマ科。良く間違えられるタヌキはイヌ科です。
アライグマの生息地はどこ?
アライグマの原産地はアメリカ合衆国、カナダ、メキシコですが、輸入などによって、ヨーロッパや西インド諸島にも外来種として生息地を拡大しています。
日本でも同じく、アライグマは1970年代に輸入され、飼育される事が増えましたが、逃げ出したり、その飼育の難しさから飼い主が森へ放してしまう事もあり、急速に拡大しました。
今では、アライグマは森林や田畑をはじめ市街地など、すべての都道府県で生息が確認されています。
アライグマは何を食べる?
アライグマは、雑食な上に食欲旺盛です。
柿やブドウなどの果実や、昆虫、カエルやトカゲなどの小動物、水辺では魚やザリガニなど甲殻類も食べます。トウモロコシやお米など雑穀も食べるので、農作物が荒らされる被害も発生しています。
さらにアライグマは警戒心があまりないので、近年では人間の生活圏内で生ゴミを食べたり、庭先ではペットの金魚やメダカを狙う事も増えています。
アライグマの性格や特性は?どんな動物?
以前はぱっと見た瞬間、タヌキ?アライグマ?それともハクビシン?と区別が付かない経験がありましたが、アライグマの特徴で一番分かり易いのはその尻尾にあります。
アライグマのフサフサした長い尻尾には、黒のシマシマ模様があります。アニメや絵本に登場するアライグマのシマシマの尻尾が思い出されるのではないでしょうか。
体毛は灰色で、白いヒゲも特徴です。五本指で、前足の跡は人間の子供の手型にもよく似ています。バランス感覚も良く、木登りや泳ぎも得意です。
アライグマといえば、手をジャブジャブ洗っている動作をイメージする方もいると思います。
アライグマの手は触覚に優れていて、水の中に入れて餌になる生き物の様子をうかがう事ができます。その姿が手を洗っているように見えて、和名ではアライグマとなったそうです。
元々は森の木の穴や、他の動物が掘った穴、水辺などを住処としていましたが、社寺や、民家の屋根裏や農家の納戸など、わずかな隙間でも見つけて入り込みます。
その為、作物を荒らされたり、屋根裏からは騒音や、糞尿による汚染といった問題も後を絶ちません。
近年は市街地に侵出してきた事によって、餌に困る事もないので、ますます増えていくと考えられます。
気性は荒く鋭い牙を持つので、噛む力が強く、フェンスにも穴を開けてしまうほどです。
アライグマは飼える?
アライグマは、日本では2005年に特定外来生物に指定されており、国内での飼育、譲渡、輸入は禁止となっています。
かつてはその見た目の可愛らしさから、アライグマはペットとしても人気がありました。
幼少期は人に懐く場合もある為、庭先に現れると餌をあげたり、愛着を持って接する人もいました。
しかし基本的に気性が荒く、人に噛みつく事もあるので、一般人がペットとして飼うのは困難でした。
一時期の人気で国内に入ってきたものの、逃げ出したり手放したりする事によって、野生で繁殖し、やがて人間の生活にも大きな影響を与える事になってしまったアライグマ。
動植物に被害を与えて生態系のバランスを崩したり、農作物を荒らされる被害が拡大していき、今では飼育も禁止な害獣という扱いになったのです。
野生のアライグマを見つけたら?触ることが出来る?
アライグマをもし見掛けても、決して触ったり近付かないようにしてください。
気性が荒く、噛みついてきて怪我をする恐れがあります。
また、アライグマはマダニや寄生虫、狂犬病ウイルスを持っている可能性もあります。
命に関わる感染リスクが潜んでいるので、例え幼少期のアライグマでも、不用意に近付かないでください。
もし見掛けたり、アライグマによる被害かも?と変化に気が付いた場合は、行政や専門業者に連絡をしてください。
アライグマは何科の動物?生息地や食べ物のまとめ
- アライグマはアライグマ科に分類されます。
- 生息地は、アメリカ合衆国やヨーロッパをはじめ、日本でも全都道府県で確認されています。
- 雑食で、小動物や魚、果物や農作物など何でも食べます。生ゴミやペットも狙います。
- 尻尾のシマシマ模様が特徴で、気性が荒く警戒心があまりない性格です。
- 日本では飼育は禁止されています。
- アライグマを見つけたら絶対に近寄らず、すぐに行政や専門業者に連絡をしてください。
可愛らしい姿や、SNSでも愛くるしい動きをする動画がいくつも見られるアライグマですが、どうやら可愛いだけではないようだと、イメージが変わった方もいるかもしれませんね。
実は気性が荒く、人間の生活に及ぼす被害が問題になっている事が分かりました。
行動範囲が市街地に及んでいる事から、皆さんも身近な場所で見掛ける事があるかも?
その時はくれぐれも近寄らずに、行政や専門業者に連絡してくださいね。