「既(すで)に知っている」という表現は、私たちが日常的に使う言葉の一つです。しかし、その意味や言い換えについては、意外と知られていないかもしれません。
この記事では、「既に知っている」の言い換えやビジネスや日常での例文を紹介します。
既(すで)に知っているとは?意味と例文
既に知っているとは、ある情報や事実について既に把握している状態を指します。つまり、その情報や事実についてすでに知識を持っていることを意味します。
ビジネスシーンで「既に知っている」を使った例文をご紹介します。
- プロジェクトミーティング
- 「その新しい方針については既に知っているので、具体的な実施計画について話し合いましょう。」
- クライアントとの会議
- 「お客様のご要望に関しては既に知っている点も多いのですが、今日はさらに詳細を理解するためにここに参りました。」
- 社内報告
- 「その問題点は既に知っているので、今後どのような対策を取るべきかに焦点を当てたいと思います。」
- 商談
- 「その市場の状況に関しては既に知っているので、今回の提案がどのように適合するかについて具体的な話を聞かせてください。」
- セミナー・プレゼンテーション
- 「今日のトピックに関して既に知っている方もいらっしゃるかと思いますが、新たな視点からアプローチしていきたいと考えています。」
この言葉を使うことで、前提となる知識や理解があることを示し、話を進めやすくなります。
以上が、「既に知っている」という表現の意味と使い方についての解説です。
「既に知っている」言い換えと例文(ビジネス)
ビジネスの場で「既に知っている」という意味を表現するためには、以下のような言い換えを使用することができます。それぞれの言い換えには、実際のビジネスシーンで使われる例文も紹介します。
- 既知
- 例文:このプロジェクトについては、既知の情報を持っています。
- 既知の
- 例文:既知の事実に基づいて、戦略を立てる必要があります。
- 既知の事実
- それは既知の事実ですので、深く議論する必要はありません。
- ご承知の通り
- 例文:ご承知の通り、この商品は大変人気があります。
- 承知の上
- 例文:承知の上で、進めるべき方針を決めましょう。
- 承知している
- その規定は承知しています。新しいプロトコルを導入する時期について議論しましょう。
- 最近知りました
- 例文:最近知りましたが、この会社は成長が著しいですね。
- 周知
- 例文:このプロジェクトに関する情報は、全社員に周知されています。
- 熟知
- 例文:彼はこの業界について非常に熟知しています。
- 熟知している
- 熟知している通り、このプロジェクトは年末までに完了させる予定です。
- 存じ上げる
- 例文:お客様のご要望は存じ上げております。
- 当然の
- 例文:当然のことですが、納期は守るようにしてください。
- 聞き及び
- 例文:彼の評判は聞き及びの通りでした。
- すでに認識している
- 我々はそのリスクをすでに認識している上で計画を進めています。
- 以前からわかっている
- これは以前からわかっていることですが、再確認のために指摘しました。
- 把握している
- 我々はその情報を把握しているので、新たな策を練るべきです。
- 耳にしている
- そのニュースは耳にしているので、関連する行動を取るべきか考えています。
- 知悉(ちしつ)している
- 知悉している事項については時間をかけず、新しいトピックに移りましょう。
- 理解している
- 理解している範囲で最善の解決策を探求します。
- 通じている
- 通じている状態であれば、次のステップに進みましょう。
- 見聞きしている
- 見聞きしている情報を基に、今後の戦略を立てています。
- 情報を持っている
- すでに情報を持っている方々には、お詫び申し上げます。
- 心得ている
- その事実については既に心得ているので、詳細な説明は不要です。
- 肝に銘じている
- 既に肝に銘じているポイントですので、再確認は不要と思います。
「既に知っている」言い換えと例文(日常会話)
家族や友達とのカジュアルな会話シーンの「既に知っている」の言い換えと例文について紹介します。
- この前○○に聞いたよ
- 友達に教えてもらったんだけど、その話はもう知ってるよ。
- りょ(了解)
- その話はりょ、もう知ってるよ。
- 承知
- そのことは承知しているから、心配しなくていいよ。
- わかっている
- そのことはもうわかっているから、説明しなくていいよ。
- 言うまでもない
- もちろん、そのことは言うまでもないよね。
- 周知
- その情報はもう周知の事実だから、みんな知っているよ。
- 常識
- そのことは常識だから、みんな知っているよ。
- 当たり前の
- 当たり前のことだから、みんな知っているよ。
- 分かりきっている
- そのことはもう分かりきっているから、説明しなくていいよ。
- 聞いたことある
- ああ、その話は聞いたことあるよ。本当に面白いね!
- もう知ってる
- うん、それもう知ってる。昨日ニュースで見たよ。
- もう耳にした
- そのうわさ、もう耳にしたよ。本当にそうなの?
- 前から知っている
- そうなんだ、でもそれ前から知っているよ。親から聞いたんだ。
- 既視感がある
- あれ、この場面既視感があるな。どこかで見たことあるよ。
- 情報をキャッチしている
- うん、その情報は既にキャッチしているよ。SNSで見かけたんだ。
- 知ってるってば
- 知ってるってば、もう何回も聞いたよ!
- 聞き飽きた
- そうそう、その話題、もう聞き飽きたよ。
- うる覚えだけど聞いたことある
- うーん、うる覚えだけど、どこかで聞いたことあるな。
- もう古いニュース
- ああ、それもう古いニュースだよ。最新の情報は知ってる?
- おなじみの話
- うんうん、それおなじみの話だよね。
- 既にお馴染み
- その話題、既にお馴染みだよ。どこかで見たり聞いたりしたことがある。
- すでに耳にしている
- 「それ、すでに耳にしているよ。新しい情報があるなら教えて。」
- もうバレバレだよ
- 「その情報、もうバレバレだよ。ネットで話題になってたよね。」
- もう情報収集済み
- 「ああ、その件に関してはもう情報収集済みだよ。」
- それ、前から知ってる
- 「それ、前から知ってるよ。もうニュース見たり、友達から聞いたりしたから。」
- 情報は入ってる
- 「そのニュース、もう情報は入ってるよ。」
- もう把握してる
- 「それについてはもう把握してるから、心配ないよ。」
- 見聞きしたことがある
- 「そういえば、それに関する記事を見聞きしたことがあるな。」
- もうチェック済み
- 「ああ、その映画?もうチェック済みだよ!」
この記事の例文は、家族や友人とのリラックスした会話で用いられる言い換え表現です。
英語ビジネス用語(カタカナ)の「既に知っている」の言い換えと例文
「既に知っている」は、ビジネスや日常生活で頻繁に使用される表現です。しかし、時には同じ意味を持つ言葉や言葉を使いたいと思うこともあるでしょう。以下に、横文字やカタカナ英語で「既に知っている」を言い換えるためのいくつかの表現を紹介します。
- オールドハット
- 「既に知っている」を意味するこの表現は、特に日常会話やカジュアルな場面でよく使われます。例えば、「その情報はオールドハットだよ」と言うことで、「それは既に知っていることだよ」という意味になります。
- コモンセンス
- 「既に知っている」を表すこの言葉は、特にビジネスシーンで頻繁に使われます。例えば、「そのルールはコモンセンスだから、守ってください」と言うことで、「そのルールは既に知っていることだから、守ってください」という意味になります。
- ファミリアリティ
- 「既に知っている」という意味を持つこの言葉は、特に専門的な分野や技術的な話題で使われます。例えば、「その用語はファミリアリティがあるかどうか確認してください」と言うことで、「その用語は既に知っているかどうか確認してください」という意味になります。
「既に知っている」に関連する英語表現とそのビジネスでの使用例をいくつかご紹介します。
- I am aware of that.
- 日本語訳:それは知っています。
- 例文:Thank you for the update, but I am aware of that development already.
- I am already informed.
- 日本語訳:既に情報を得ています。
- 例文:No need to go over the details; I am already informed about the project’s status.
- It’s on my radar.
- 日本語訳:それは把握しています。
- 例文:Yes, the issue with the supplier is on my radar; we are working on resolving it.
- I have been apprised of that.
- 日本語訳:その事は説明を受けています。
- 例文:I appreciate your concern; I have been apprised of that situation through the internal memo.
- It has come to my attention.
- 日本語訳:それには気づいています。
- 例文:Yes, it has come to my attention that the deadline has been moved to next Friday.
以上の表現は、ビジネスや日常生活で「既に知っている」という意味を持つ言葉を言い換える際に役立つものです。使い方によって、より自然な会話や文章を作ることができるでしょう。
「既に知っている」の尊敬語と謙譲語の敬語表現
「既に知っている」の敬語表現には、尊敬語と謙譲語の2つがあります。
尊敬語の表現
「既に知っている」を尊敬語で表現する場合、「ご存じである」と言い換えることができます。「ご存じである」は、目上の方や尊敬すべき存在に対して使用されます。
言い換えとしては、「ご承知の通り」、「ご理解の通り」などが挙げられます。
謙譲語の表現
「既に知っている」を謙譲語で表現する場合、「存じている」や「存じ上げている」と言い換えることができます。
「既に知っている」は、自分自身が相手よりも目下であることを示すために使用されます。例えば、ビジネスの場面でお客様に対して「存じている」と言うことで、自分自身が謙虚な態度を持ち、相手の知識や経験を尊重することができます。
「既に知っている」の敬語表現を使うことで、相手との関係性を尊重し、丁寧なコミュニケーションを築くことができます。ビジネスや日常の場面で、適切な敬語表現を使い分けることが重要です。
「既に知っている」の使い方のNG例
「既に知っている」という表現は、相手に対して軽蔑や傲慢さを感じさせることがあります。ビジネスや日常生活でのコミュニケーションにおいては、適切な言い回しを心掛けることが重要です。ここから、「既に知っている」の使い方のNG例を紹介します。
- NG例1: 「それは既に知っているでしょう」
この表現は相手を否定するようなニュアンスを持ちます。相手が知っていることを前提に話すことで、自分が上から目線で話しているように受け取られる可能性があります。代わりに、「それはご存知かと思いますが」という言い回しを使うと、相手を尊重しつつ情報を共有することができます。
- NG例2: 「既に知っていることを言っても仕方がない」
この表現は相手の知識や経験を軽視しているように受け取られます。相手が既に知っていることを再度伝えることで、自分の優位性を示そうとしているように見えるかもしれません。代わりに、「再度お伝えするかもしれませんが」という言い回しを使うと、相手の理解を確認しつつ情報を提供することができます。
「既に知っている」という表現は相手に対して傲慢な態度を示すことがあるため、適切な言い回しを心掛けることが重要です。ビジネスや日常生活でのコミュニケーションにおいては、相手を尊重し、適切な言葉遣いを心掛けることが大切です。
「既に知っている」の意味と言い換えと例文のまとめ
「既に知っている」という表現は、他の言葉に言い換えることができます。ビジネスや日常の例文を通じて、その言い換え方を紹介しました。
例えば、「共有情報」という言葉は、既に知っている情報を指すことができます。
また、さらに「周知の事実」という表現も同じ意味合いを持ち、「広く知られた」という言葉も使えます。
「既に知っている」の言い換えは、ビジネスのプレゼンテーションや報告書などで使われることが多いですが、日常会話でも、同じように使える言葉もあります。
「既に知っている」の言い換えをビジネスや日常のコミュニケーションで、ぜひ活用してみてください。